【朝ドラで注目の信楽焼も】 陶器の魅了を再発見。全国の陶器市のご紹介♪

  • 2019年9月3日
  • 2020年2月4日
  • 旅行

朝ドラのスカーレットで注目の信楽焼。実は全国には信楽焼以外にも様々な陶器があります。週末の休日などのまだ計画がないという方にオススメなのが陶器市です?都心から1、2時間で行けて、日本の伝統芸術にもふれられるオススメのお出かけスポットです。ぜひ、やきものの産地へのお出かけを検討してくださいね。

いきなり陶器市と言われても、陶器の世界は奥が深く、初心者にはとっつきにくい印象がありますよね。難しいことは気にしないで、気に入った食器を日々使うことから始めれば良いかなと思っています。私も少しづつではありますが、いろいろな産地の陶器を集めて楽しんでいます。毎日使う食器だから、買いに行った時の思い出や、こだわりがあると、生活が豊かに感じられる実用的な趣味になりますよ。

2019年秋開催 全国陶器市日程

9月14日(土)・15日(日)
愛知県 瀬戸焼
http://www.setocci.or.jp/setomonomatsuri/

9月19日(金)~22日(日)
三重県 伊賀焼
http://www.igayaki.or.jp/?page_id=13

9月21日(土)~23日(月祝)
滋賀県 信楽焼
https://www.sccp.jp/events/11543/

10月5日(土)・6日(日)
愛知県 常滑焼
http://tokoname-event.jp/#

福井県 越前焼
https://echizentougeisai.jimdofree.com/

10月12日(土)・13日(日)
滋賀県 信楽焼
https://www.shigaraki-matsuri.com/
大分県 小鹿田焼
https://www.oidehita.com/archives/27811

10月18日(金)~20日(日)
京都府 清水焼
http://www.kiyomizuyaki.or.jp/fest/

10月19日(土)・20日(日)
兵庫県 丹波焼
https://tanbayaki-toukimatsuri.com/
※サイト更新は9月上旬予定

岡山県 備前焼
https://www.okayama-kanko.jp/event/12683

11月1日(金)~11月5日(火)
茨城県 益子焼
http://blog.mashiko-kankou.org/ceramics_bazaar/

11月20日(水)~24日(日)
佐賀県 有田焼
https://www.arita.jp/event/toujikimatsuri/

初めての陶器市ならここがオススメ

初めて陶器市へ行くなら、おすすめは日本六古窯(にほんろっこよう)です。

日本には六古窯(ろっこよう)を初め全国各地に、やきものの産地があります。その中でも六古窯は別格です。六古窯というのは、鎌倉時代から絶えることなく、今も続いているやきものの産地の6つの総称です。鎌倉時代1185年頃から、なんと800年あまりも続いていることになります!やきもので800年余りも栄え続けているなんて、凄すぎますよね。

六古窯とは

【1】福井県 越前焼
【2】愛知県 瀬戸焼
【3】愛知県 常滑焼
【4】滋賀県 信楽焼
【5】兵庫県 丹波焼
【6】岡山県 備前焼
 ※順不同

六古窯ともなると名品なんかは、値段がつけられないほどのものや、もはや美術館に展示されているのもあるわけで、庶民には手が届きません。

でも大丈夫です。六古窯といえども、陶器市では日常的に使う食器もたくさん扱われています。初めはリーズナブルな六古窯のやきものから揃えてみるといいかも知れませんね。下記、それぞれの焼物の特徴です。

福井県 越前焼の特徴

歴史古い、六古窯の一つで800年あまり栄え続ける、やきものの産地です。土の味わいを生かした素朴なテイストが持ち味。過度な装飾が少なく、日々の生活食器としても馴染みやすいです。

愛知県 瀬戸焼の特徴

通称せとものとも呼ばれ、磁器で有名な産地です。薄くて丈夫なため、ナイフやフォークを使う洋食にも合わせやすいのがポイント。釉薬が前面に塗られ、ツルツルとした手触り。

愛知県 常滑焼の特徴

昔ながらの朱色の急須が常滑焼の代名詞で、土が鉄分を多く含んでいるため自然と朱色になります。常滑焼の急須で入れると、お茶が美味しくなると言われています。朱泥の陶器のほかに、黒泥と呼ばれる光沢のある陶器も常滑を代表する陶器です。実は朱泥と同じ土で、焼時の温度で変化するそうです。常滑にはやきもの散歩道というルートがあり、レンガ作りの煙突通りや、常滑焼の土管や瓶が側面に埋められた坂など、歴史を感じられる素敵な町並みを散策することができます。散歩道には、カフェやパンやもあり散策にオススメです。

滋賀県 信楽焼の特徴

信楽焼といえば、たぬきですよね。最寄りの信楽駅では、たくさんのたぬきがお出迎えしてくれます。また2~3メールほどの大きなたぬきも見ることができますよ。この大たぬきが象徴するように、大きな焼き物を焼くことができるのが信楽の特徴でもあります。お風呂の湯船や、大きな植木や壺、ガーデンテーブルなど他の産地ではお目にかかれないものにも出会うことができます。その他には、もちろん日常的に使える食器類も豊富です。信楽焼は素材そのもののの、土っぽい素朴な味わいが人気です。また近くには陶芸の森という施設があり、陶芸美術館やギャラリーショップやカフェが併設されています。初めてのかたは訪れてみると良いかと思います。

またこの秋から始まるNHKの朝ドラは、信楽焼の女性陶芸家が主人公の作品らしいので、この秋に信楽を訪れるのがあついかも知れませんね。

兵庫県 丹波焼の特徴

丹波焼も伝統ある六古窯ですが、六古窯でありながら自由な作風が特徴。土の味わいを感じられる素朴な作品から、現代の生活にあう、モダンな食器など幅広いジャンルに出会うことができます。また丹波焼陶の里という施設があり、常時50件もの窯元の作品を見て、購入することができます。窯元ごとに特色のある食器などを拝見できますので、お気に入りが見つかるかも知れませんね。

岡山県 備前焼の特徴

絵付けや釉薬もない、土そのものや炎の加減で自然とできた模様や風合いを楽しむのが特徴です。そのため備前焼との出会いは一期一会であり、出会いを求めて足しげく通うファンも多いのだとか。豊臣秀吉も備前焼の大ファンだったそうで、お茶会では備前焼の水差しや、花入を使用していたそうです。赤茶色の重量感のある風合いで、食卓にも馴染みやすいと思います。

その他のおすすめの産地

三重県 伊賀焼の特徴

三重県の伊賀市にある焼き物の産地ですが、トンネルを超えれば滋賀県の信楽と隣同士という立地です。伊賀焼の陶器市は9月19日(金)~22日(日)、信楽焼の陶器市は9月21日(土)~23日(月祝)ですので、3連休を利用して2箇所の産地を巡るチャンスです。なかなか2箇所同時に回るのは難しいので、是非この機会に行ってみてください。

伊賀焼の特徴は、昔し琵琶湖の底に沈殿していた地層の土を使っているため軽いのが特徴です。見た目は重厚で土っぽさが感じられますが、持ってみると実に軽い印象を受けます。そのため、伊賀焼のおすすめは土鍋です。伊賀焼の土鍋は、土鍋でありながらとても軽いので、洗うときにとても重宝します。現代の伊賀焼は黒を基調としたものも多く、モダンで日常生活にも馴染みやすくおすすめです。

大分県 小鹿田焼の特徴

伝統的な模様が特徴の陶器の産地。伝統的な技法の中でも、ろくろを回しながら、「飛びかんな」という道具で、表層を削りながらつける模様が美しく、眺めているだけで惚れ惚れします。他の産地ではみられない図柄です。色合い的にも素朴でナチュラルテイストなので、現代の生活にも馴染みやすいです。1931年の民芸運動によって見出され、イギリス人陶芸家バナード・リーチにとても愛されました。

京都府 清水焼の特徴

京都の清水坂の窯元で焼かれていたことを、起源とする京都を代表する焼き物です。京都にはいい土がないそうですが、京都だけあって全国の産地から土を取り寄せたりして焼いていたそうです。ただし、文化の都ですから芸術や美学、またそれをサポートする財力を持った権力者も多く、当時からデザイン性に優れているのが特徴です。今も、京都という土地柄ゆえに、伝統的なものからモダンでスタイリッシュなもの、和風から洋風なものまで幅広い焼き物が集まります。ありとあらゆる「美」を感じさせてくれます。

茨城県 益子焼の特徴

1931年の民芸運動によって見出されました。民芸運動の精神である「用の美」が感じられます。今でも、異なる作風の作家が集まる関東有数の陶器の産地となっています。素朴な味わいが特徴です。

佐賀県 有田焼の特徴

日本初の磁器の産地として有名で、日本の磁器の代表格とも言われています。白地に藍色の絵付けが代名詞で、どこの家でも有田焼調の食器が見かけられるのではないでしょうか。近隣には伊万里焼もあるので、訪れた際は一緒に巡りたいですね。どちらも絵付けが特徴で、海外でも人気があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか、陶器市に出かけしたくなりましたか?

陶器市ではフードカーなども出店していたり、お祭りのように賑やかな場のことが多いので、まずは軽い気持ちで出かけてみましょう。伝統的な六古窯の陶器や、若手陶芸家によるモダンでスタイリッシュなものもあります。あなたの好みの作家さんや、陶器との出会いがあるかもしれませんよ。