キッズマネースクールをご存知でしょうか。子ども対象に、お金のことやお小遣いのことを学び、お金を使って「ありがとう」の気持ちを伝える大切さを教える、無料のセミナーです。
無料だから怪しいのでは?と思う人もいるかもしれませんので、実際に行って体験してきたことやその後の子どもたちの様子をまとめました。
キッズマネースクールの公式ホームページも参考にしてみてくださいね。
キッズマネースクールに行こうと思ったきっかけ
キッズマネースクールに行くほんの1ヵ月前に、インターネットで知った「子ども向けプログラミング体験」に参加して、そこで初めてキッズマネースクールのことを知りました。
同じスタッフの方が関わっているセミナーで、お買い物体験など年齢に応じて楽しくお金の勉強が学べるし、しかも無料と聞いて、「ちょうどお小遣いのあげ方をどうしようか迷っていたし、ちょうどいいかも!」と思って、申し込んでみることに決めました。
子どもが小学校3年生になり、周りのお友だちがお小遣いをもらっていると聞いて、本人も「私もお小遣いほしい!」と言いだしていました。でも、親として、「まだ小さいのに、お金を与えると大事に使わないし、無駄づかいしてしまうだけ。」という気持ちもあって、踏み切れずにいました。
このセミナーに参加すれば、その方法について何かヒントが得られるかもしれないし、子ども自身にとってもお金について学べるいい機会になることを期待して、インターネットのwebサイトから申し込みを決めました。
しかし、その時は都会でのセミナーはすでに満員で締め切られており、少し都会から離れた地域を選びました。全国でやっているので、色々な人が参加できて良いと思いました。
キッズマネースクールでしたことや様子
体験当日は、開催場所に入ると、椅子やプロジェクターが用意されていました。まず、子どもたちは自分の名前をシールに書いて、その後に店長とつけられました。「〇〇てんちょう」という感じです。
小学生の子どもはその意味がよくわかるので、ちょっと嬉しそうで照れくさそうにしていました。
椅子に座るように促され、子どもたちの後ろに親が座るように言われました。そこから、お金についてのお話が始まりました。プロジェクターに画像を映し出しながら、説明をしてくれました。時折、クイズ形式で聞いてくれたので、子どもたちは楽しくお勉強できました。
~クイズや説明で学んだこと~
- お金の支払い方は、現金以外にも色々あること
- 大昔は、お金のかわりにお米や塩などを使っていたこと
- 昔の日本は小判を使っていたこと
- 海外の紙幣には色々あること
小判や海外の紙幣のしくみなど、実際に触って見せてくれたので、子どもたちには新鮮だったようです。
ウサギと亀の話から学ぶこと
その後、スタッフの方2人が、ウサギと亀になりきって劇を見せてくれました。ウサギと亀といえば、怠け者のウサギがさぼっている間に、亀に追い抜かれてしまうという有名な話ですよね。
そのお店バージョンのような感じで、ウサギがパンを早く作って売り始めたけど、いい加減に並べているお店でした。一方、亀のほうは、作るのが遅いけれど、丁寧にパンを並べていました。「みなさん、どちらのお店で買いたいかな?」という質問に、子どもは「亀さん!」と言いました。
そこで、どうしてウサギのお店で買いたくないかを子どもたちに考えさせます。同じ商品であっても、ここのお店では買いたくないという理由を明確にします。そこから、「パン屋さん」「お菓子屋さん」「おうちやさん」「洋服屋さん」「お花屋さん」「おもちゃ屋さん」の中から好きなお店を選び、商品作り(色塗り)から売り出し方法、収支の計算までを学ぶ流れとなっていました。
お小遣いの与え方
子どもたちが色塗りをしている間、親は子どもへのお小遣いについて学びます。お小遣いの与え方には、色々ありますが、お勧めはお小遣いを定額制にしておき、さらに頑張った時の報酬としてお金を与える方法だそうです。そして、親子で決めたお小遣いの与え方について、きちんと守れるように契約書を交わします。また、お小遣い計画表を作ることで、何にいくら使ったかという記録ではなく、これから何のためにいくら使うかという計画を自分で立てられるようになることを聞きました。
こういった方法を取ることで、お金をもらえば好きなだけ使えないという意味で我慢を学ぶこともできるし、目標額に達成するために努力することもするかもしれません。
また、自分のために使うだけでなく、誰かのために使うことのすばらしさも同時に教えていきたいと、お話を聞いていて感じました。
お店屋さんごっこ
商品が描かれた紙に色塗りを終えて子どもたちが戻ってきました。商品を椅子に並べ、おもちゃのお金が入った袋を渡されると、「いらっしゃいませ~」と言います。他の子どもに負けないように、必死で呼び込むように声をかけてもらっていました。そこで、商品を並べるだけでなく、売り込みの方法やアピールの仕方も大事なんだということを実体験で学べるように感じました。
お客さんが「このおうち、いくら?」と聞くと、2歳のうちの子が「1000円!」と言っていました。「安すぎる、、、。」とぷっと笑ってしまいましたが、1000円を受け取ると、わかっているのかわかっていないのか、満足気な表情を浮かべていました。
なんとか商品を全て売り切り、売上金を計算しました。小さな子どもは紙幣や硬貨の枚数を記入しました。お金のやり取りでは、売る方も買う方も「ありがとう」を伝えます。お金とは、やり取りを通じて感謝の気持ちを伝えあうことなんだと、なんとなくでも感じてもらえたのではないかと思います。
セミナーの後には、1人1人お給料袋を渡されました。また、開催場所が歯医者さんだったので、歯ブラシとかわいいヒヨコのおもちゃをもらいました。
親は、セミナーの勉強で使った、お小遣いの契約書や計画表をもらったので、今後使っていきたいと思います。
セミナーを終えて(子どもたちの変化)
セミナーを終えるとすぐに、子どもは「帰ったら、お店屋さんごっこする!」と言ってダイソー(100均)でおもちゃのお金を購入しました。そして、小学生の長子は祖父母からもらったお金(ほんの数百円)を持っていて、「自分が欲しいものは自分が出す!」と言ったのです。そして、本当に自分のお金で支払っていました。
下の子たちは、未就学児なのですが、それからもおもちゃのお金を使ってお金のやり取りをしています。金額設定はめちゃくちゃなのですが。
そんな姿を見て、「まだ小さいからお金を扱うことは無理」と思って無理に抑え込んでいた自分を反省しました。子どもは色々な経験をして、失敗して学ぶことも大事ですね。
子どもだけに変わることを期待せずに、親自身も勉強して、変わらなければならないのかもしれません。これを機に、子どもと相談をして、お小遣いを少しずつ与えていこうと思います。
そして、買い物をしたり、お金のやり取りをしたりする中だけでなく、色々な場面で自然にありがとう、と言える人になってもらいたいと期待しています。
地域にも寄るかもしれませんが、実質無料で体験できるので、興味がある方は一度参加されてもいいかもしれません。メインのスタッフの方は、ファイナンシャルプランナーの方なので、お金のことを色々相談もできますよ。