【最近の小学校の授業参観事情】実際に参加して見たこと、感じたこと,まとめ。小1~3年生時まで。

最近の小学校の授業ってどんな感じなんだろう、と気になったことはありませんか。小学校によって特色があり、差があるものではありますが、親の立場からそして元教員であった立場からみて、小学校の授業について感じたことをありのままお伝えしたいと思います。子どもが現3年生であるため、3年生までの授業参観の様子をお伝えしたいと思います。

はじめての授業参観~小学校1年生~

先生について

子どもが小学校1年生の時の担任の先生は、ベテランの中年の先生でした。後から知りましたが、学校ではとても評判が良い先生で、かつてその先生が担任だったある児童に話を聞くと、「メリハリがあって良い先生です。」とのことでした。懇談でも感じましたが、保護者も子どもも相手をよく見て話をしている印象を受けました。めったに子どもを怒ることはなく、優しい先生でありながら、ある程度のラインを超えるとばしっとしかることができる先生です。

給食参観について

子どもが通う小学校ならでは、なのかもしれませんが、給食参観というものが最初にありました。児童が給食配膳をして、その様子を必要に応じて保護者が手伝い、給食を食べる様子を参観するというものでした。

親が来ていることにはりきって給食をいつもよりはりきって早く食べる児童やおかわりをする児童がおり、ほほえましい時間でした。

国語の授業参観

小学校で初めて習う漢字の授業参観がありました。直径50cmもないミニ黒板を用意して漢字の書き順を教えていました。そのミニ黒板は横線縦線が入っています。ちょうど国語の漢字練習帳のマスみたいなかんじです。見た瞬間、「これって便利だな。」と思いました。漢字習いたての児童にはうつしやすくて見やすいと思います。

また、「この漢字の読み方や使い方について考えましょう。」というような考えさせる時間の時に黒板に大きなタイマーがあって、先生が「3分までです。」といってセットすると、ストップウォッチのようにタイマーがカウントを始めて、わかりやすいと思いました。

自分が子どもの頃受けていた授業では、そのミニ黒板とかタイマーとかなかったので、新鮮でした。

はじめての若い先生の授業参観~小学校2年生~

先生について

1年生の時の超ベテランの先生とはうってかわって、2年生には20代後半の若い先生になりました。思えば、30代~40代の先生の新卒採用がほぼなかったことを考えると、若い先生かちょっと年配の先生かのどちらかになりやすいかなと思います。

昨年は4年生の担任をされていたそうで、やや経験はあるような感じでした。家庭訪問時の話し方がややクールで少し厳しい雰囲気でした。子どもに聞いてみると、「こわい。」と言っていました。子どもはおとなしく厳しい先生が苦手なタイプなので、そういう意見になるのだと思いますが、やんちゃな児童にはこれくらいの先生がいいのかなという印象でした。

算数の授業参観

2年生の算数といえば、かけ算、九九ですよね。授業参観の頃は、ちょうど九九を習っているところでした。親としては、自分が小学校時代に受けていた授業をイメージするわけですが、この日はそのイメージと大きくかけ離れた授業でした。

テーマが、確か「7の段のひみつを知ろう!」でした。先生がテーマと今日のめあてについて黒板に書きました。自分が教師をしていた頃を振り返ると、今日何をするのかを黒板に最初に明示するのはとてもいいことだと思います。

その後、7の段について児童に順に言わせていったので、すでに全部の九九が言えるようになった後の授業だと思います。そして、白い紙に大きく書いた7の段について、先生が「何か気付いたことはない?」と問いかけました。そして、しばらく児童に考えさせ、意見交換をしました。思ったより、いろんな意見が出ました。なかには、「7ずつ増えている。」というような、「それってもう習っているよね?」というような意見もありました。

でも、これって意味があるのかな?そのテーマを学ぶことによってより九九の理解が深まったとはとても思えず、親としてはがっかりしました。

学力向上と色々言われていますが、まだまだこんなところが「ザ・ゆとり教育」なのかなと感じます。九九の文章題を解かせてその答えの求め方や他の友達の答えや考え方を学び合うことで理解の定着につなげるとか、あるいは百マス計算のように時間内で九九をたくさん解く、というような計算力の向上をはかる取り組みとかの様子が見たかったなあと思います。

とにかく、その日の授業は他のママ友も「?」というような様子で、世代ギャップなのでしょうか、授業の意味がよくわからなかったです。

しかし、子どもは親にいいところを見せたいのか、みな必死に手をきれいに挙げているところがなんともかわいくてほほえましかったです。

はじめての新任の先生の授業参観~小学校3年生~

先生について

3年生になり、担任の先生はまさかの新任の先生でした。大学院を出たばかりの若々しい先生で、子どもは「おにいちゃん」とひそかに呼んでいます。勉強を教えるよりも一緒に遊ぶことが好きだと言い切る先生で、親としては「大丈夫かなあー。」と不安になります。偏見ですが、ただでさえ新任の先生は「はずれ」だと保護者の中では言われますので。

「まあ、若さゆえの魅力もあるはず!」と思いながら、とても優しい先生のようなので、「怖くなくて良かったね。」と子どもの前では言うようにしています。

子どもの学校では、男子も女子もなぜか「さん」付けで呼ばれます。男女差別を意識しすぎではと思いますが、決まりのようです。指名された時、ややこしいと思いました。また、この担任の先生の場合、クラスの児童を呼び捨てで呼ぶときがあります。これは本当にやめてほしいなと思いました。さん付けはまだわかりますが、さすがに呼び捨てはちょっと意味がわかりません。

社会の授業参観

つい昨日、授業参観がありました。社会でクラスの中でAからD班の4つの班に分けて、地域別にどんなところかを発表するものです。「この町にはだれだれが住んでいて、ここの特徴は、、、」と前に出て発表していました。中には長いセリフを覚えて言う児童もいて、3年生ってこんなこともできるのね、と成長を感じました。

そこから地図記号を導入するところで授業は終わりました。児童が初めて見る地図記号に、どれが正しいか班で考える時間があって良いと思いました。また、指示や記号を電子黒板で前に出しているところが特徴的でしたよ。

今やタブレットも児童が使って授業で学ぶという時代だと言われていますよね。子どもの小学校ではまだそこまでIT化が進んでいないようですが、先生が指示までもワイヤレスマウスを使って電子黒板に映し出すのは、今どきだなと感じました。

3年生になると、手があがる児童が減りますね。そして、まっすぐあがっていた手もななめになっている児童も多いです。うちの子どもは積極的にあげる方なので、2回もあててもらっていました。親としては嬉しかったです。

図工の授業参観

社会に続き、図工の授業参観がありました。算数で使っているコンパスを使って自由に絵を描き、色をぬってつまようじを刺し、こまにして遊ぶだけで1時間が終わりました。班の中で誰が一番長く回せるか、と競争モードになった時は、児童の目がきらきらしていました。

絵がとても上手な児童や個性的な柄を作っている児童もいて、個性が出る作業だなと思いました。ここまでで授業自体は終わりましたが、親としては普段の授業の様子が見たかったなと思いました。お勉強の方です。また、次回があれば期待したいです。

引き渡し訓練

東日本大震災以降、小学校では災害時に備えて児童と保護者を安全に引き渡す訓練を行っています。この日も授業参観の後、運動場で担任が引き渡しカードを見て保護者と児童を引き渡す訓練の予定だったのですが、天候が危ぶまれたため、急きょクラスでの引き渡しになりました。

当然自分が子どもの頃にはなかった訓練です。昨年、うちの市も地震や暴風雨でさんざんでしたから、より意識が高まっているのだと思います。

まとめ

現在、親世代である自分が子どもであった時の学校とは変わってきている部分を授業参観から感じることが多々あります。時代も変われば授業も変わるのだと思います。参考までに、子どもの学校は普通の公立小学校で、受験しなければそのまま進むことになる中学校は市内では学力的に高い方です。また、同じ府内の中でも親の教育意識が特に高い市だと言われています。それだけに、保護者の教師に対する要望や期待も大きく、先生方も大変ですよね。

この3年間の授業参観で感じたことをまとめます。

  • 電子黒板やストップウォッチで見える化を図っている
  • 良い意味で、考えさせる授業が多い
  • 防災教育が高まっている
  • 学校によっては給食参観がある(市の公立幼稚園でお弁当参観があるせいでしょうか)
  • 子どもは基本的に男女とも「さん」付けで呼ぶ